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木下 哲一*; 永岡 美佳; 中西 孝*
Science of the Total Environment, 753, p.142087_1 - 142087_10, 2021/01
被引用回数:4 パーセンタイル:26.95(Environmental Sciences)大気圏内核実験により放出されたPuの壊変生成物であるAmの熱帯東太平洋における水平及び垂直移動を解明するために、分布を調査した。2003年に採取した海水試料のAm濃度を測定し、既に得られているPu結果と比較した。その鉛直分布はPuと同様であったが、一部地点では、極大濃度がPuよりも100mから200m深いところで観測された。Am/Pu濃度比は、太平洋における他地点と同様の値であった。得られたAm濃度の分布は、400m以深の水塊の影響を受けており、400mから3000mの深さで北太平洋から赤道を通って南太平洋に流れる海流を裏付けていた。また、Amの鉛直分布について、Puからの壊変、懸濁粒子への吸着、沈降挙動をボックスモデルを用いて説明し、滞留時間を算出した。
三輪 一爾; 小畑 元*; 鈴木 崇史
Journal of Nuclear Science and Technology, 57(5), p.537 - 545, 2020/05
被引用回数:2 パーセンタイル:21.22(Nuclear Science & Technology)本研究では、チャクチ海, ベーリング海において人為起源の放射性核種であるIodine-129(I)の鉛直分布の観測を実施した。現在、Iの主なソースはヨーロッパの核燃料再処理施設である。2013年6月から8月の観測結果よりチャクチ海, ベーリング海におけるI濃度はフォールアウトレベルであった。ヨーロッパの核燃料再処理施設から海洋に放出されたIを高濃度に含んだ海水の流入は確認できなかった。また、海洋の生物生産に重要な役割を果たしているヨウ化物イオンの鉛直分布をチャクチ海, ベーリング海にて初めて観測した。観測の結果、当海域においては海底付近でヨウ化物イオンの濃度が高くなる傾向が見られた。
土肥 輝美; 大村 嘉人*; 柏谷 博之*; 藤原 健壮; 坂本 義昭; 飯島 和毅
Journal of Environmental Radioactivity, 146, p.125 - 133, 2015/08
被引用回数:20 パーセンタイル:52.15(Environmental Sciences)東京電力福島第一原子力発電所(FDNPP)事故から約2年後に福島県内で採取した地衣類ウメノキゴケ類の放射性セシウム(CsとCs)濃度を測定した。これらの地衣類は、FDNPPから60km圏内16地点で採取したもので、9種類44試料である。これらの地衣類試料から、Cs濃度で4.6から1000kBq kg, Cs濃度で7.6から1740kBq kgが検出された。地衣類試料のうち主要な2種である、とでは、地衣類中のCs濃度と採取地点のCs土壌沈着量の関係に強い正相関が示された。したがって、とは、福島県内で放射性セシウム降下物のbiomonitoring種として活用できる可能性が高い地衣類種であると考えられる。
Tkalin, A. V.*; 荒巻 能史; 外川 織彦; Volkov, Y. N.*
Proceedings of International Symposium on Oceanography of the Japan Sea (CREAMS-2000), p.181 - 187, 2000/00
1999年5/6月に、国際科学技術センターとの協定の下で、ロシア極東水理気象研究所と協力し、日本海のロシア側経済水域内において海洋調査を実施した。本調査では、CTD/MBSによる海洋観測及び海水試料の化学成分分析を行うとともに、放射能測定用の海水及び海底土試料を採取した。また、長期間に渡る海流データを取得するため、係留系を設置し、中層フロートを放流した。本論文は、上記の測定項目のうち、海水及び海底土における放射能核種濃度の測定結果を報告するものである。測定された核種濃度は低く、フォールアウトに起因すると推定された。
外川 織彦; 北村 敏勝*; 水島 俊彦; 藪内 典明; 小林 卓也
JAERI-Research 98-062, 50 Pages, 1998/10
原研は、1995年8月15日から9月15日まで実施された第2回日韓露共同海洋調査に参加した。この調査の目的は、旧ソ連とロシアが北大西洋とその周辺海域へ投棄した放射性廃棄物、及び韓国と日本が過去に領海内へ試験的に投棄した放射性廃棄物による海洋の放射能汚染状況を調査することであった。原研が実施した船上簡易測定の結果、海水と海底土の試料中に検出されたCsの濃度は、北西大西洋とその周辺海域で一般的に観測されるグローバル・フォールアウト起因のレベルと同程度であった。本報告書は、第2回日韓露共同海洋調査の概要、海洋調査における原研の調査研究、海洋放射能の測定結果を記述する。
田村 勝裕; 芝沼 行男; 高崎 浩一*; 北野 匡四郎; 大畑 勉
JAERI-Review 98-005, 203 Pages, 1998/03
本資料は、大洗研究所における現環境監視体制が確立された昭和60年度から平成6年度までの10年間の環境監視結果をまとめるとともに、統計解析したものである。日常の環境監視業務の中で、地理的条件、気象条件等による日変動や季節変動を包含した線量率や放射能濃度から異常値を検出するためには、各監視項目毎の長期的変動調査から通常の平均値と変動幅を知るとともに、統計解析結果から異常値の出現確率を予測しておくことが必要である。本資料では、環境監視結果の統計値を示すとともに、各核種の農産物への移行係数や、海産物の濃縮係数、全データの分布性について解析している。
高橋 知之; 森澤 眞輔*; 井上 頼輝*
Int. Conf. on Deep Geological Disposal of Radioactive Waste,Conf. Proc., 0, p.4.107 - 4.116, 1996/00
重みつき線形回帰モデルをフォールアオウトSr及びCsの米中濃度の推定に適用した。本モデルの独立変数は放射性核種沈着フラックス及び水田土壌中放射性核種濃度、従属変数は玄米あるいは白米中放射性核種濃度であり、定数項は含まない。本研究により、線形モデルが米中Sr及びCs濃度の評価に有効であることを確認し、移行パラメータであるNSA値及び土壌-植物移行係数値を各核種について算出した。また、これらのパラメータ値を用いて玄米中放射性核種の白米部位への分配率を移行経路毎に推定し、移行経路及び核種により分配率が大きく異なることを明らかにした。
藤田 稔; 岩本 順子; 近藤 道夫; Yabe, Akira*
Health Physics, 16(2), p.185 - 195, 1969/00
被引用回数:5抄録なし
藤田 稔; 赤石 準; 岩本 順子; 矢部 明; 市川 嘉子; 岡本 利夫; 福田 洋
JAERI 1057, 36 Pages, 1964/03
Sr、Cs、Nb、RuおよびRuのような、核分裂生成物の排泄物中および食品中におけるフォールアウト放射能のレベルを測定した。安定KとCaは、それぞれCsとSrと関連があるので、同じ標本について定量した。標本の内容と重量も調べ、平均値と範囲を求めた。本実験は1963年の5月開始し、1963年の2月に終了した。この期間中、7回にわたってサンプリングをおこなった。排泄物は各サンプリングごとに連続する5日間、5人の正常な人間から採取した。サンプリング期間中は、5人のうち1人を除いて皆同じ食事をとり、それと同じ食事を別にサンプリングして分析をおこなった。線を出す核種の定量には、灰化した試料を用い、NaI(T1)の大きな結晶と100チャンネルの波高分析器を使用した。一方、SrとCSの定量は放射化学分析によった。一般に、食品中のNbの量がすべての核種中最高であって、1963年の2月には約60c/日/人に達した。
藤田 稔; 赤石 準; 岩本 順子; 矢部 明; 市川 嘉子; 岡本 利夫; 福田 洋
J.Radiet.Res., 5(1), p.56 - 68, 1964/00
抄録なし